同人ゲーム作成サークル エーデルアインの開発日記です。
新作情報や日常のできごとなど
女の子紹介するとか、ありがた迷惑だから。
シナリオ担当、海藤拓実です。
……だってさあ。喋れないし、自信ないし……。
本厄を抜けてそうそうこんな言葉を知り合いから頂いております。
でもねえ、こんなのと話したい女なんているか? と。
チャンスであっても、そうとしか考えられない海藤です。
もう完全にトラウマですね。フラれたの。
女の子は大好き。
けど、近づくのは怖くてたまりません。
さて、それはそれとして「Pastel Pallet」。
今回は最後のヒロイン。
タイトルの台詞を、初対面の紫苑にぶっ放した後輩、央華(なかはな)・クラレス・リリシア。
通称、リリィです。
今の僕が出会ったらハートフルボッコになるであろう、ツンツンキャラです。
テンプレ通りのツンデレですね。
この子は紫苑との距離がゼロどころかマイナスから始まります。
これも王道を通り越してテンプレ、あるいはコピペとも言えますが。
もっともこのゲームは僕にとって初めての「ゲームのシナリオ」だったので、それほど奇をてらわず、無理をせずに書くことにしました。
ただ、ツンデレ特有の、初対面から人を大嫌いになれる、人との距離を置く……という特長。
僕はここを「人に対する感情の振れ幅が極端」という感じに理解し、リリィを通じて表現することを目指しました。
上手い例えが思いつかないですが……。
白いハンカチと、ふたつのバケツがあるとします。
バケツには、それぞれ黒と赤の水が入っています。
このどちらかにハンカチを入れると、当然その色に染まるわけです。
で、その後、もう片方のバケツに、染まったハンカチを入れる。
ハンカチは、その色にはなかなか染まらず、それどころかバケツの色水を徐々に濁し始める。
黒く染めたハンカチなら、その黒色が赤と混ざり、ハンカチもバケツの水も、どうも妙な感じになってしまう。
では、そのハンカチを綺麗に赤くするにはどうするか?
一度真っ白の状態に戻す必要があります。当たり前ですね。
水で洗うなり、漂白するなり。そしてから、改めて赤に浸す。そうすればOK。
ただし、その色水の染料は思いのほか厄介で、なかなか完全には色が落ちない。
色を落としたい、そして染め直したいけど、簡単にはいかない……。
リリィとの歩み方を例えるなら、こんな感じになります。
同時に、僕が思った「ツンデレ」というキャラに対しての一つの見解でもありますが。
リリィの内面が、この一度染まってしまうと色が簡単に落ちないハンカチなわけです。
黒、つまり嫌いになったらそうそう好きにはならない。
けれど逆に、一度赤く、つまり好きの色に染まればそうそう黒くなることもならない。
好きと嫌いがはっきりしている。リリィはだいぶ「嫌い」が多そうですけどね。
そんな彼女が、「好き」の気持ちを異性に持ったら……。
ま、そういうことです。
込み入った事情もあるので、やや抽象的ですが、続きは本編で。
ただ、攻略がちょっと難しいキャラクターとなっております。
ちょっとでもよそ見したり、理解を間違えると、この子は……。
まあ、隠しキャラ感覚で(正ヒロインですよ)向き合ってみればいいかな、と。
正直、あんまり簡単なキャラにしたくなかったという本音もありますけど。
このルートは、ゲームとしてのやりごたえを感じて欲しいですね。
俺自身、簡単なゲームは大嫌いなので。
締めとしてリリィを総称すると、この子も巴と同じ優等生キャラでした。
少々時期的に押し迫った頃、最後に出来上がったメインシナリオだったので、やや急ピッチでの執筆でしたが、完全にキャラに助けられました。
キャラの性格と持っている属性とがうまく噛みあったのもありますが、リリィもきちんと一人の人間として存在してくれた。ありがたかったです。
もっとも主人公が主人公なので、関係が進むのはとても遅いですけど……。
まあ、出来上がるまでが早かったからいいか(謎)。
最後に一言。
今回のブログタイトルは、リリィの台詞の中のひとつです。
なので、締めも台詞繋がりで行きます。
「Pastel Pallet」全シナリオの中で、海藤が一番気に入った台詞を、ここで。
「誰から好きになられるかわからないのと、同じ。誰を好きになるかも、わからない。でしょ?」
誰が言っているのか、気になる方は本編を。
よろしくお願いします。
シナリオ担当、海藤拓実です。
……だってさあ。喋れないし、自信ないし……。
本厄を抜けてそうそうこんな言葉を知り合いから頂いております。
でもねえ、こんなのと話したい女なんているか? と。
チャンスであっても、そうとしか考えられない海藤です。
もう完全にトラウマですね。フラれたの。
女の子は大好き。
けど、近づくのは怖くてたまりません。
さて、それはそれとして「Pastel Pallet」。
今回は最後のヒロイン。
タイトルの台詞を、初対面の紫苑にぶっ放した後輩、央華(なかはな)・クラレス・リリシア。
通称、リリィです。
今の僕が出会ったらハートフルボッコになるであろう、ツンツンキャラです。
テンプレ通りのツンデレですね。
この子は紫苑との距離がゼロどころかマイナスから始まります。
これも王道を通り越してテンプレ、あるいはコピペとも言えますが。
もっともこのゲームは僕にとって初めての「ゲームのシナリオ」だったので、それほど奇をてらわず、無理をせずに書くことにしました。
ただ、ツンデレ特有の、初対面から人を大嫌いになれる、人との距離を置く……という特長。
僕はここを「人に対する感情の振れ幅が極端」という感じに理解し、リリィを通じて表現することを目指しました。
上手い例えが思いつかないですが……。
白いハンカチと、ふたつのバケツがあるとします。
バケツには、それぞれ黒と赤の水が入っています。
このどちらかにハンカチを入れると、当然その色に染まるわけです。
で、その後、もう片方のバケツに、染まったハンカチを入れる。
ハンカチは、その色にはなかなか染まらず、それどころかバケツの色水を徐々に濁し始める。
黒く染めたハンカチなら、その黒色が赤と混ざり、ハンカチもバケツの水も、どうも妙な感じになってしまう。
では、そのハンカチを綺麗に赤くするにはどうするか?
一度真っ白の状態に戻す必要があります。当たり前ですね。
水で洗うなり、漂白するなり。そしてから、改めて赤に浸す。そうすればOK。
ただし、その色水の染料は思いのほか厄介で、なかなか完全には色が落ちない。
色を落としたい、そして染め直したいけど、簡単にはいかない……。
リリィとの歩み方を例えるなら、こんな感じになります。
同時に、僕が思った「ツンデレ」というキャラに対しての一つの見解でもありますが。
リリィの内面が、この一度染まってしまうと色が簡単に落ちないハンカチなわけです。
黒、つまり嫌いになったらそうそう好きにはならない。
けれど逆に、一度赤く、つまり好きの色に染まればそうそう黒くなることもならない。
好きと嫌いがはっきりしている。リリィはだいぶ「嫌い」が多そうですけどね。
そんな彼女が、「好き」の気持ちを異性に持ったら……。
ま、そういうことです。
込み入った事情もあるので、やや抽象的ですが、続きは本編で。
ただ、攻略がちょっと難しいキャラクターとなっております。
ちょっとでもよそ見したり、理解を間違えると、この子は……。
まあ、隠しキャラ感覚で(正ヒロインですよ)向き合ってみればいいかな、と。
正直、あんまり簡単なキャラにしたくなかったという本音もありますけど。
このルートは、ゲームとしてのやりごたえを感じて欲しいですね。
俺自身、簡単なゲームは大嫌いなので。
締めとしてリリィを総称すると、この子も巴と同じ優等生キャラでした。
少々時期的に押し迫った頃、最後に出来上がったメインシナリオだったので、やや急ピッチでの執筆でしたが、完全にキャラに助けられました。
キャラの性格と持っている属性とがうまく噛みあったのもありますが、リリィもきちんと一人の人間として存在してくれた。ありがたかったです。
もっとも主人公が主人公なので、関係が進むのはとても遅いですけど……。
まあ、出来上がるまでが早かったからいいか(謎)。
最後に一言。
今回のブログタイトルは、リリィの台詞の中のひとつです。
なので、締めも台詞繋がりで行きます。
「Pastel Pallet」全シナリオの中で、海藤が一番気に入った台詞を、ここで。
「誰から好きになられるかわからないのと、同じ。誰を好きになるかも、わからない。でしょ?」
誰が言っているのか、気になる方は本編を。
よろしくお願いします。
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アニメ三話の法則(仮)はどうにかならんのかいな。
シナリオ担当、海藤拓実です。
つーか俺まだ一話しか見てないのに、やめろよおおおぉ……
↑の話は、わからない人はわからなくていいです。
とりあえず、今日も今日とて「pastel pallet」。
今回は、春日巴(かすが ともえ)のターンです。
まず、ひとつ。気に入らない点から。
もうちょっと名前、ひねりたかったなあ……なんて思います。
キャラの名前は全員俺に話が来る前に決まってましたから、仕方ないんですけど。
このキャラに限らず、どうせ「色」を作品のテーマとタイトルにするなら、そういう名前を考えたかったですね。
では、本題。
このキャラは、海藤の一番のお気に入りです。
知春のところでちょこっと触れましたが、こいつはまったく「いい子」ではありませんでした。
はい、暴走しまくりました。というか、勝手に一人歩きを始めたのがこの子です。
基本的に、メタい特長だらけのキャラクターとなっております。
まあオタク趣味がある子っていう設定なので、別にそれはいいんですけど。
メタ発言とかネタ発言とかは、そのネタが老朽化する定めであることは念頭に置かなければいけないので、出来る限りいろんなジャンル&時期のものを選んだつもりです。
それに、読み手にネタがわからないとつまらないですからね。
出来る限り、いろんな人にわかってもらえるように努力はしました。
……それでも、限界はあったのかな、と思いますけど。
もうひとつの特長としては「友人」であるということ。
この後の話にも通ずることですが、幼馴染である神代姉妹よりも、付き合いが浅いわけです。
故に、巴と紫苑、お互いのことがよくわかっていないところがあります。
物語開始の時点で、未知数な部分がある関係性というのは、とても先を作りやすいものです。
そこを丁寧に埋めていくことで、自然と関係と物語が進んでいきますからね。
巴自体がフランクな性格であるので、距離が縮むのがあまりにも時間がかかるという事態も避けられました。
「模範生」ではない故に、キャラクターとしては「優等生」。それが巴です。
一番気に入っている点は、巴は紫苑との関係が「ゼロ」から始まるという所です。
つまるところ、最初は友人でしかないわけです。
例えばお互いを苗字で呼び合うような。実際巴と紫苑もそうですし。
学校で生活していれば出来る(……はず。俺はあんまり出来なかった)、異性の友達でしかないわけです。
そこから、だんだんと恋愛方向に意識がシフトしていって、距離も近くなっていって……。
その過程で、巴は女の子っぽくなっていっちゃったりしちゃったりなんかしちゃったり(錯乱)。
そういうドキドキを、書きながら味わえました。
たぶん、にやにやしながら書いてたんだろうなあ、当時。
それぐらい書いていて楽しいキャラでした。
恋愛ゲームに限らず、恋愛の物語を読むことで味わえる醍醐味の一つを、このキャラを通して描くことが出来たのは、書き手にとってひとつの幸せでした。
ストーリーも巴というキャラから自然と紡ぎ出されて来たので、僕としては満足です。
あとの問題は、巴をプレイヤーのみなさんが好きになってくれるかどうかなのですが……。
そのあたりは、ぜひぜひ実際にプレイをすることでご判断を。
よろしくお願いします。
最後に一言。
巴みたいな子、リアルでいませんかね?
あ、いないですか。……そうですか。はい。
でもまあ、彼女だったら彼女だったで、アニメのネタバレとかバンバンしそうだなぁ……。
寒い日が続きます。
シナリオ担当、海藤拓実です。
皆さま、風邪などひかれないように。
何となく一週間一回更新のペースでいこうと思ったら、まさかの同日更新。
まあ、書こうと思ってたんでそれでも書きますが。
最近、ここが海藤の私物ではなくなったことは嬉しい限りです。
私物化してたのも僕だけど。
しかも、宣伝する気のない俺の代わりに宣伝してくれて、加えてフォローまで。
助かります。
俺もこの場を借りてフォローを返すと、別に草案で詰まっているわけではないのよ?
ただ俺が恋愛アレルギー&恋愛欠乏症という面倒くさい心理状況にあるから詰まってるので。
それは置いといて、今日も今日とて「Pastel Pallet」。
今回は、前回紹介した知春の姉、神代明日葉(かみしろ あすは)です。
知春の姉だけあって、少々設定的には似ているところがあります。
主人公に対して、ある程度好意的な状態からゲームが始まる、という部分ですね。
しかし、スタート地点からして知春とは異なっているので、差別化というか、そういうのにはまったく苦労しませんでした。
ざっくり言えば、明日葉が「頭のいい」キャラで、同時に「お姉ちゃん」だからです。
「頭がいい」というのは、単純に成績がいいとかそういう意味ではありません。
自分を取り巻く環境、人物に対して、自分の脳味噌を有効に使えるキャラクターである、という意味であります。
言い方は褒め言葉のようですが、キャラクターとして、これは利点であると同時に欠点でもあります。
単純に人を心配したり、気遣いをしたり、そういう優しい面のあるキャラが明日葉。
そこにお姉ちゃん属性を加えることで、「妹を気にかける姉」としての一面が生まれる。この一面が、そこはかとなく、紫苑から心の距離を取ってくれたように思います。
むしろ、気遣い出来る人間という点は知春よりも紫苑に似すぎてしまいそうで、そこはちょっと意識的に差別化を図る必要がありました。
あまり掘り下げちゃうと例によってネタバレになるのでほどほどにしますが、明日葉はやや弱い人間性を付与することで、紫苑とは違う人間に仕上げました。
紫苑は失敗しても一応前向きですが、明日葉は割と過度に失敗を怖がります。
そこには、他にもヒロインとして必要な「か弱さ」みたいなものを加える目的もあったのだけれど。
その他にも、僕が意図していなかった要素がいろいろとついてきました。まあ、俺にしては珍しくいい感じの設定に出来たのではないでしょうか。
他にも明日葉は、幼馴染ですが紫苑とはわりと距離を置かざるを得ない要素がいろいろあるのですが……。
興味がある人は、ぜひ本編を。うわあ宣伝へたくそ。
ストーリーとしては、知春と同様に、恋愛を追いかけるような流れではありません。
まあこれは想いがあらかじめ用意されているので、そうなります。
しかし、それでも明らかに毛色が違うものに仕上がったと思います。
少なくとも「勧善懲悪」ではない。
これは、明日葉が戦っているのが明確な「悪」ではないから、そうなりました。
もっともそれは正義か悪か、とかそういう問題ではないです。
そもそも悪なんてもうひとつの正義なわけだし。
何というか……。絶対に、間違ってないものなわけです。明日葉が戦うものは。
まあ、間違ってもいるんだけど……。
やっぱり、この辺はぜひぜひゲームをプレイしてみてもらいたいものです。
よろしくお願いします。
締めの代わりに、前更新のことに対して僕なりの考えを。
ストーリーとキャラクター、どちらが大事か、ということ。
僕は前にも言った通り、キャラクターだと思います。
僕なりの言い方で言うと、両者が持つ「奥行き」の違いが、僕にそう思わせています。「器」とか「懐」とか言ってもいいでしょうか。
例えば、自分が好きな物語を人に紹介するとき。
「○○が××になって、ラストは△△なんだ! 面白いから読んでみて!」って薦めたら誰も読まないと思います。
口にしてしまえば、ストーリーはそれで終わりなので。
でも、「○○で××なキャラクターが出てる、面白いから読んでみて!」って薦めれば、何人かの人は興味を持ってくれると思うのです。
キャラ、ひいていえば人間は、いくら口にしても語りつくせませんからね。
奥行きと言っているのはこういうことです。
もちろんストーリーも大事ですけど、奥行きのあるしっかりしたキャラがいて、初めて面白い物語が面白くなると、海藤は思います。
もっと言えば、例えばアンソロジーというものが成り立っているように、奥行きがあるキャラはどんな物語にいても輝いてくれるものですから。
……とまあ、こんな考えなのですが。どうなのでしょうね? 本当のところ。
最後に一言。
他の人って、この辺どう考えてるんでしょう?
気になるなー。すっごく。
行き詰ってます。
シナリオ担当、海藤拓実です。
うーん……行き詰ってます。
何に行き詰っているかというと、ほんの数日前にここで紹介された新作のシナリオに、です。
何というか……どうすりゃいいもんかなあ、と。
文章が出ないというより、どんな物語にすればいいのか、思いつかない。
そのため、気分転換にここでも更新してみようか、と思い立ったわけです。
さて、本題。前回に引き続き、「Pastel Pallet」のお話。
今回からはメインヒロインについて。
まずは、パッケージを飾った神代知春(かみしろ ちはる)です。
この子は非常に難産でした。
キャラとしては、王道、そしてタイトルにある通り正統派。
主人公の幼馴染であり、そのため恋愛補正がかかっています。
ゲーム開始時から、ある程度主人公のことを好いている。
性格としては、朗らかで明るく、優しい女の子。あと若干天然。
で、いい子です。そう、「いい子」。
これが難産の理由でした。
特長がないのが特徴、みたいな言葉があります。ジム・カスタムですね。
量産型モビルスーツとしてはいいかもしれませんが、ヒロインがそれではいけない。
でも、知春は本当に「いい子」で、言うなれば型通りの女の子でした。
もちろん、リアルではなくて、物語上での型通り、です。
あまりにいい子過ぎて、シナリオの話からも、そしてキャラクターからも脱線することがない。
ふとした時に、キャラクターは暴走というか、一人歩きすることがありますが、海藤はそれが、ある意味本当にキャラクターが持つ「特長」だと思うのです。
もちろん、暴走ばかりもよくないですけどね。
しかし、知春にはこれがなかった。あまりに「いい子」すぎた。
そのまま行くと、結果、どこか計算されてしまったような、あるいは何も考えていないような、どっちつかずのキャラクターになってしまう……と。
その危険性がいつも知春を書くときには隣り合わせで、非常に苦労したのを覚えています。
でも、正統派である以上、あまり突飛な特長をつけてしまうのも考えもの。
アマガミの絢辻さんみたいなパッケージヒロインならよかったのですが、知春に求められていたのはインパクトではなかったですし。
なので、僕はあえて正統派というか、王道みたいなキャラクターから知春を脱却させず、またストーリーもそれに沿うようにしました。
あまり言うと未プレイの方にはネタバレになるので言いませんが、ある種の「勧善懲悪」みたいな感じで。
そうすることで、前述の欠点を克服できたかどうかは、いまいちわかりかねますが……。
まあ、無駄にひねるよりはよかったのだと信じたいものです。
紫苑との関係性は、幼馴染である前に「似た者同士」であると言えます。
どちらも人に優しさを与えられる、本質的に「いい子」なので。紫苑はちょい悪い子だけどね。
なので、恋愛関係なんかもちょいちょいそこからヒントを得て描きました。
ですが、思ったよりその色は強くならなかった。これは、このゲーム自体の根幹みたいなものに影響されたからです。
「Pastel Pallet」のヒロインたちは、何らかの「夢」を追いかけている。知春に関しては、その色がとても強い。
それに、紫苑のことを最初から好意的に見ているわけですからね。それは好きになるまでの過程を描けないってことでもあるわけです。
そろそろ締めましょう。
総括すると、知春は、恋のドキドキを追いかけるようなヒロインではなく、いつもそばにあった恋の温かさみたいなものと歩んでいくようなヒロインであると言えるでしょう。
それと一緒に、夢を追いかけていくというか……。
そう考えると、一応このゲームのパッケージヒロインとしての役割は果たしてくれているのでしょうか。
でもそう考えると、正統派ではないような気も……。
うーん……わからん。
心残りとしては、結局ストーリーに引っ張られてしまうキャラクターになってしまったこと。これに尽きます。
これは、本来よくないことですからね……。
どう考えても、優先度はキャラクター>>>>>ストーリーなので。
とにもかくにも知春は、僕に正統派のキャラクターを描くことの難しさを教えてくれたキャラクターとなりました。
最後に一言。
今の心境、知春のシナリオ書いてた時とそっくり……。
正統派ヒロインをかいているわけではないのに……。
うーん……どうしようかなあ。
シナリオ担当、海藤拓実です。
うーん……行き詰ってます。
何に行き詰っているかというと、ほんの数日前にここで紹介された新作のシナリオに、です。
何というか……どうすりゃいいもんかなあ、と。
文章が出ないというより、どんな物語にすればいいのか、思いつかない。
そのため、気分転換にここでも更新してみようか、と思い立ったわけです。
さて、本題。前回に引き続き、「Pastel Pallet」のお話。
今回からはメインヒロインについて。
まずは、パッケージを飾った神代知春(かみしろ ちはる)です。
この子は非常に難産でした。
キャラとしては、王道、そしてタイトルにある通り正統派。
主人公の幼馴染であり、そのため恋愛補正がかかっています。
ゲーム開始時から、ある程度主人公のことを好いている。
性格としては、朗らかで明るく、優しい女の子。あと若干天然。
で、いい子です。そう、「いい子」。
これが難産の理由でした。
特長がないのが特徴、みたいな言葉があります。ジム・カスタムですね。
量産型モビルスーツとしてはいいかもしれませんが、ヒロインがそれではいけない。
でも、知春は本当に「いい子」で、言うなれば型通りの女の子でした。
もちろん、リアルではなくて、物語上での型通り、です。
あまりにいい子過ぎて、シナリオの話からも、そしてキャラクターからも脱線することがない。
ふとした時に、キャラクターは暴走というか、一人歩きすることがありますが、海藤はそれが、ある意味本当にキャラクターが持つ「特長」だと思うのです。
もちろん、暴走ばかりもよくないですけどね。
しかし、知春にはこれがなかった。あまりに「いい子」すぎた。
そのまま行くと、結果、どこか計算されてしまったような、あるいは何も考えていないような、どっちつかずのキャラクターになってしまう……と。
その危険性がいつも知春を書くときには隣り合わせで、非常に苦労したのを覚えています。
でも、正統派である以上、あまり突飛な特長をつけてしまうのも考えもの。
アマガミの絢辻さんみたいなパッケージヒロインならよかったのですが、知春に求められていたのはインパクトではなかったですし。
なので、僕はあえて正統派というか、王道みたいなキャラクターから知春を脱却させず、またストーリーもそれに沿うようにしました。
あまり言うと未プレイの方にはネタバレになるので言いませんが、ある種の「勧善懲悪」みたいな感じで。
そうすることで、前述の欠点を克服できたかどうかは、いまいちわかりかねますが……。
まあ、無駄にひねるよりはよかったのだと信じたいものです。
紫苑との関係性は、幼馴染である前に「似た者同士」であると言えます。
どちらも人に優しさを与えられる、本質的に「いい子」なので。紫苑はちょい悪い子だけどね。
なので、恋愛関係なんかもちょいちょいそこからヒントを得て描きました。
ですが、思ったよりその色は強くならなかった。これは、このゲーム自体の根幹みたいなものに影響されたからです。
「Pastel Pallet」のヒロインたちは、何らかの「夢」を追いかけている。知春に関しては、その色がとても強い。
それに、紫苑のことを最初から好意的に見ているわけですからね。それは好きになるまでの過程を描けないってことでもあるわけです。
そろそろ締めましょう。
総括すると、知春は、恋のドキドキを追いかけるようなヒロインではなく、いつもそばにあった恋の温かさみたいなものと歩んでいくようなヒロインであると言えるでしょう。
それと一緒に、夢を追いかけていくというか……。
そう考えると、一応このゲームのパッケージヒロインとしての役割は果たしてくれているのでしょうか。
でもそう考えると、正統派ではないような気も……。
うーん……わからん。
心残りとしては、結局ストーリーに引っ張られてしまうキャラクターになってしまったこと。これに尽きます。
これは、本来よくないことですからね……。
どう考えても、優先度はキャラクター>>>>>ストーリーなので。
とにもかくにも知春は、僕に正統派のキャラクターを描くことの難しさを教えてくれたキャラクターとなりました。
最後に一言。
今の心境、知春のシナリオ書いてた時とそっくり……。
正統派ヒロインをかいているわけではないのに……。
うーん……どうしようかなあ。
あけました。おめでとうございます。
シナリオ担当、海藤拓実です。
今年も、エーデルアインをよろしくお願いいたします。
何はともあれ、あけました。
あけやがりました。はい。
前回の更新からさほど間はあいていませんが、これも更新のいい機会ってことで。
先日サークルの会議をやった時、ふとここの話題が。
なんか、俺の書いた記事暗いとか長いとかいろいろ言われました。
……じゃああんたらが更新して(ry
まあ事実なんでぐうの音も出ませんけど。
実際最近あまり「開発日記」ではなくなっていたのは確かです。
しかし、これから出すゲームのシナリオを話すのは、あまり気が進まない。
で、思いついたのが、過去の作品について話してみようか、ってことでした。
なので今日はこのサークルの処女作「Pastel Pallet」についてでも話してみましょう。
この作品には元となる「お話」みたいなものがありました。
今絵をかいてる人とか、今はもういない人とか、その辺の人たちが考えたものです。
そこを足掛かりにして、このサークルを立ち上げようか、みたいな感じの流れだったかな?
詳しい話は知りません。俺その頃いなかったし。
で、その頃シナリオ書いてた人が辞めて、俺に話がきた……んだっけか。
まあそんな感じです、たぶん。
で、元となる「お話」があったと言った通り、設定やある程度のシナリオみたいなものが、まずありまして。
そこに、さらに原サークル代表が加えた全体シナリオがあり。
それを、僕がリテイクしたのが「Pastel Pallet」のシナリオという形になります。
まあ、言ってしまえばシナリオは僕オリジナルのものではありません。
それでも、何というか……。
シナリオ書いた人=海藤、みたいなことになってるわけです。
これは、その「お話」を、僕なりに「物語」に落としたことによります。
別にそうしなければどうにもならなかった、という訳では……ない。たぶん。
でも、僕に話があった以上、どうにか僕なりに、もっといいものにしたかった。
なので、それなりに設定もいじりましたし、文章はほぼすべて海藤の手によって、改めて書き直されました。
結果、渡された文章は99%原形を留めていませんし、さらにシナリオ全体の文章量がとんでもないことに……。
まあそれはいいんですけどね。僕は。
さて、ここからはキャラ別のお話。
何度か同じ話題で書くか? と思っています。
今回は主人公、神崎紫苑(かんざき しおん)について。
こいつは当初の設定から、「お人よし」という特徴がありました。
ギャルゲやラノベの主人公としてはまあよく見るもの。
で、これ以外に「察しがいい」というものがありました。
何かを敏感に感じ取るセンスがある、みたいな感じの設定。
紫苑のキャラ付けとしてはこの2つが、渡された設定にあったと記憶しています。
僕はこいつを描くにあたり、前者は「より強く」、後者の設定は逆に「ひかえめに」描写するようにしました。
もちろん、勝手に。思えばこの頃から俺は好き勝手を……。
まず、僕が感じたのは「お人よし」という設定は生きるが、「察しがいい」という設定はどうしても生かせないってことです。
何というか、まるで手に取るようにすべてがわかる主人公って「?」みたいな感じだと思ったわけです。
察しが良すぎると、人間味が薄れてしまったり、あるいは超能力者じみて親近感が薄れてしまうのでは? と。
もちろん、お人よしである以上、人の痛みとか苦しみを察する能力は必要になるわけですが。
それを、極力その場、つまりお人よしを発揮する場面でのみ、呼応するように発揮させよう、と。「ひかえめに」ってのはこういうことです。
もっとも、それでも至らなかったり、見当違いだったりで、自信が持てずに苦しむのが紫苑なんですけどね。
でも、察しが良すぎると、その人間臭い失敗みたいなのは描けないかな、と。
今ちょいと読み返してみたけど、おおむねその辺は思い通りに形作られてますね。
俺が当時どんな主人公像を紫苑に求めていたかは忘れましたが、今見るとこいつはどこまでも「等身大だな」と思います。
力はないけれど。うつむいたりもするけれど。逃げたりもしたくなるけれど。
でも、どうにか前を向いていたい、そんな誇れる自分でありたい。
そんなまっすぐさが、彼の根っこには確かにあったと思います。
しかし、僕にとっての初めてのゲーム主人公。もちろん、失敗の面も。
……というか、僕はわりと満足に作れたんですけど。
サークルのメンバーは、みんな嫌いだって言うんですよね……紫苑。
「こいつ面倒くさい」とかって。
まあ、僕がいいと思っている人間臭さがうざったいってこと……なんでしょうかね?
この辺のさじ加減は、もっと上手くなりたいなあ……。
では、この辺で締めましょう。
そんな主人公が全力で右往左往する「Pastel Pallet」。
もしお目にかかる機会があったら、ぜひ。
このゲームは、まだ過去の遺物として埃をかぶることはなさそうですので。
よろしくお願いします。
最後に一言。
皆様にとって、この一年がよりよいものとなりますように。
ではでは。
シナリオ担当、海藤拓実です。
今年も、エーデルアインをよろしくお願いいたします。
何はともあれ、あけました。
あけやがりました。はい。
前回の更新からさほど間はあいていませんが、これも更新のいい機会ってことで。
先日サークルの会議をやった時、ふとここの話題が。
なんか、俺の書いた記事暗いとか長いとかいろいろ言われました。
……じゃああんたらが更新して(ry
まあ事実なんでぐうの音も出ませんけど。
実際最近あまり「開発日記」ではなくなっていたのは確かです。
しかし、これから出すゲームのシナリオを話すのは、あまり気が進まない。
で、思いついたのが、過去の作品について話してみようか、ってことでした。
なので今日はこのサークルの処女作「Pastel Pallet」についてでも話してみましょう。
この作品には元となる「お話」みたいなものがありました。
今絵をかいてる人とか、今はもういない人とか、その辺の人たちが考えたものです。
そこを足掛かりにして、このサークルを立ち上げようか、みたいな感じの流れだったかな?
詳しい話は知りません。俺その頃いなかったし。
で、その頃シナリオ書いてた人が辞めて、俺に話がきた……んだっけか。
まあそんな感じです、たぶん。
で、元となる「お話」があったと言った通り、設定やある程度のシナリオみたいなものが、まずありまして。
そこに、さらに原サークル代表が加えた全体シナリオがあり。
それを、僕がリテイクしたのが「Pastel Pallet」のシナリオという形になります。
まあ、言ってしまえばシナリオは僕オリジナルのものではありません。
それでも、何というか……。
シナリオ書いた人=海藤、みたいなことになってるわけです。
これは、その「お話」を、僕なりに「物語」に落としたことによります。
別にそうしなければどうにもならなかった、という訳では……ない。たぶん。
でも、僕に話があった以上、どうにか僕なりに、もっといいものにしたかった。
なので、それなりに設定もいじりましたし、文章はほぼすべて海藤の手によって、改めて書き直されました。
結果、渡された文章は99%原形を留めていませんし、さらにシナリオ全体の文章量がとんでもないことに……。
まあそれはいいんですけどね。僕は。
さて、ここからはキャラ別のお話。
何度か同じ話題で書くか? と思っています。
今回は主人公、神崎紫苑(かんざき しおん)について。
こいつは当初の設定から、「お人よし」という特徴がありました。
ギャルゲやラノベの主人公としてはまあよく見るもの。
で、これ以外に「察しがいい」というものがありました。
何かを敏感に感じ取るセンスがある、みたいな感じの設定。
紫苑のキャラ付けとしてはこの2つが、渡された設定にあったと記憶しています。
僕はこいつを描くにあたり、前者は「より強く」、後者の設定は逆に「ひかえめに」描写するようにしました。
もちろん、勝手に。思えばこの頃から俺は好き勝手を……。
まず、僕が感じたのは「お人よし」という設定は生きるが、「察しがいい」という設定はどうしても生かせないってことです。
何というか、まるで手に取るようにすべてがわかる主人公って「?」みたいな感じだと思ったわけです。
察しが良すぎると、人間味が薄れてしまったり、あるいは超能力者じみて親近感が薄れてしまうのでは? と。
もちろん、お人よしである以上、人の痛みとか苦しみを察する能力は必要になるわけですが。
それを、極力その場、つまりお人よしを発揮する場面でのみ、呼応するように発揮させよう、と。「ひかえめに」ってのはこういうことです。
もっとも、それでも至らなかったり、見当違いだったりで、自信が持てずに苦しむのが紫苑なんですけどね。
でも、察しが良すぎると、その人間臭い失敗みたいなのは描けないかな、と。
今ちょいと読み返してみたけど、おおむねその辺は思い通りに形作られてますね。
俺が当時どんな主人公像を紫苑に求めていたかは忘れましたが、今見るとこいつはどこまでも「等身大だな」と思います。
力はないけれど。うつむいたりもするけれど。逃げたりもしたくなるけれど。
でも、どうにか前を向いていたい、そんな誇れる自分でありたい。
そんなまっすぐさが、彼の根っこには確かにあったと思います。
しかし、僕にとっての初めてのゲーム主人公。もちろん、失敗の面も。
……というか、僕はわりと満足に作れたんですけど。
サークルのメンバーは、みんな嫌いだって言うんですよね……紫苑。
「こいつ面倒くさい」とかって。
まあ、僕がいいと思っている人間臭さがうざったいってこと……なんでしょうかね?
この辺のさじ加減は、もっと上手くなりたいなあ……。
では、この辺で締めましょう。
そんな主人公が全力で右往左往する「Pastel Pallet」。
もしお目にかかる機会があったら、ぜひ。
このゲームは、まだ過去の遺物として埃をかぶることはなさそうですので。
よろしくお願いします。
最後に一言。
皆様にとって、この一年がよりよいものとなりますように。
ではでは。